全県から寄せられた幅広いテーマの“知りたい、聞きたい”に志位氏が一つひとつ丁寧に回答する企画です。質問は、直面する政治課題や党の綱領への疑問に加え、志位氏のプライベートに関するものなど盛りだくさん。満席となった会場では各所で拍手や笑いが湧き起こり、“一緒に頑張りたい”と入党を決意した学生もいました。 冒頭に志位氏は、選挙勝利と強く大きな党づくりを呼びかけたうえで、「みなさんの質問にお答えしたいと思います。がんばって話しますので楽しんで聞いてください」とあいさつ。参加者は大きな拍手で応えました。
「政府も自民党も、これまでは『専守防衛』と言ってきたのに、なぜ急に軍備を拡大しようとしているのか」との問いに、志位氏は「なぜかと言われれば米国に言われたからです」とズバリ回答しました。
敵基地攻撃能力保有の狙いは、米国が地球的規模で同盟国を動員して構築している「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)に参加することであり、「日本を守るためではありません」と告発。「こんな危険な道はなんとしても止めなければならない。反戦・平和の党としての存在意義をかけて、平和の大攻勢をかけていきます」と熱く訴えました。
他方で、岸田政権の大軍拡に正面から対決する日本共産党に対して、大きなメディアなどからの攻撃もあると指摘。「反共は戦争前夜の声」という故蜷川(にながわ)虎三・元京都府知事の言葉を引きながら「反共の次には戦争が待っているというのが歴史の教訓です。こうした反共攻撃は断固として打ち破っていきます」と述べました。
米価の下落・低迷に加え、肥料や飼料が高騰するなか、「どうすれば農業で暮らせるようになるか」との切実な問いもありました。
志位氏は、緊急的な方策として「国が米を買い入れ米価を下支えする」「肥料・飼料・燃油の差額を補填(ほてん)する」「水田活用交付金の削減をやめさせ充実させる」などが必要だと指摘。さらに抜本的な方策として「価格保障・所得補償をしっかりやる」「ミニマムアクセス米の輸入はやめて日本の農作物を守る」などの提案を紹介しました
その上で「来年度予算案では農業予算は前年比マイナスです。国民の命を守ると言うのであれば、軍事ではなく農業にこそ優先して予算を付けるべきです」と訴えると、多くの参加者がうなずきながら聞き入りました。
「党名を変えようと思ったことは?」との問いには、「ないんです。いい名前じゃないですか」と志位氏。共産主義の語源がラテン語の「コムニス=共同」であると説明し、「人と人とが支え合っていく社会がコミュニズムです。そうした社会の展望を掲げたロマンチックな名前なんです」と力説しました。
「国会論戦の極意は」「志位さんと共産党の出会いは」など全部で22の質問に答えたうえで、最後に日本共産党に入党する意味を熱く訴え。「マルクスは高校生の時に書いた論文で『最大多数の人を幸福にした人が最も幸せな人だ』という言葉を残しています。多数の人の幸福のために一度きりしかない自分の人生を使う。みなさんにもそんな人生を歩んでほしい」と呼びかけました。
集会では2月に入党した27歳の女性が決意を表明。志位氏は「歓迎します」と言葉をかけ、グータッチでお祝いしました。